僕の角(後編)
【カテゴリ:差を埋めがたき日常 】   




前回の続きです。


花子さんと県を順番に言うゲームをすることになった僕。

お互いに県は全部いえますし、さらに花子さんはヒントまで出すと言ってるわけでして、

なにやら、たくらみがあるのはミエミエなのですが、僕はそれに乗ることにしまして、

僕 「最初は俺ね?」

ということで、始めることになりました。

花子さん 「はい。じゃあ、ヒントです!」

僕 「え? いきなりヒント?」

花子さん 「そうですよ」

と、当然という顔してるんですが…。

僕 「別にいらないよ。まだ、答えに困ってないし」

花子さん 「でも、聞いておいたほうがいいと思いますよ」

僕 「いや、まださすがにいらないんだけど…」

花子さん 「それでも、聞いておいたほうがいいと思います」

なんて言いますのでね、

僕 「あ、うん…。じゃあ、聞くよ」

と、押し切られまして…。

花子さん 「私たちが住んでるところです。日本の首都ですよ」

僕 「…」

花子さん 「わかりましたか?」

と、花子さんは、なんだか、ワクワク顔。

ここで、”東京”って言わせたいのはわかるんですよ。

ですが、それを言ったらおそらくダメだろうということも同時にわかったわけです。

そして、花子さんが何をしたいのかも、この時点でわかったんですよね。

なので、

僕 「じゃあ、青森」

花子さん 「あっ、ずるい!」

僕 「なんで?」

花子さん 「せっかくのヒントを無駄にするなんて…。バチが当たりますよ」

僕 「そのヒントは、あとで活用させてもらうから。次、花子さんの番だよ」

花子さん 「それなら、私は沖縄です」

という感じで、交互に言い合いましてね。

すでにお分かりかもしれませんが、このゲーム、言ってはいけないのは、北海道、東京都、大阪府、京都府なんですね。

花子さんは「県を言う」といったんです。

「都道府県を言う」ではなく。

なので、なんとしても、僕に、上記4つのうちのどれかを言わせたいのでして。

その後も、妙なヒントが出てきましてね。

花子さん 「小太郎さんが出張に行くことの多いところです」

とか、

花子さん 「くいだおれそうです」

とか、そんな感じのヒントが…。

でも、ヒントを聞くたびに花子さんの意図は明らかになっていくわけでして…。

もちろん、僕は、ことごとく無視しまして、”県”の名前を言い続けたんですよね。

そして、二人とも、県だけを言いながら、指を折って数えていきまして。

ついに43番目を僕が言いました。

僕 「岐阜」

と。

すると、

花子さん 「うーん…」

と、花子さんはなんだか悩んでおりましてね。

後は、”県”以外の4つしかないんです。でも、

僕 「まだ4つあるんじゃないの?」

なんて、ちょっと追い討ちをかけてみました。

花子さん 「あぁ…。小太郎さん、ずるいです! やっぱり、気づいてたんですね?」

僕 「うん。はじめのヒントで気がついた。最後のほうで、俺が悩むようになってからヒント出せば良かったのに」

花子さん 「でも、前にゲームやったとき、すぐ負けたことありましたから…」

花子さん、ゲームですぐに負けることとかよくあるんです。しりとりで、いきなり、”ん”がつくものを言っちゃうようなことが…。

なので、このときは、僕を即負かしたかったらしいんです。それでこんなゲームを思いついたということなのでした。

でも、あからさまなんですよね。

わかりやすいことこの上なし…。

僕 「俺の勝ちだよね?」

と言いましたら、花子さんはかなり悔しそうな顔をしておりましてね。

それを見て、僕も勝ち誇っておりました。

が…。

それに対して、花子さんが一言。

花子さん 「小太郎さん、そうやって、根性の曲がったことばかりしていると、角も曲がっちゃいますよ!」

僕 「…」

角って…。

僕、いつの間に角が生えたんでしょうか…。

それに、動物を見ると、角って、そもそも曲がってるほうが普通じゃないのか?とか、

いろいろと考えさせられるわけです。

でも、

花子さん 「あ、間違えました。おへそでした…」

角とへそを間違えるって…。

花子さん、お医者さんですし、人体の他の部位ならいざ知らず、角って普通、人には付いてないんですけどね。

それが出てくる辺り、すごい発想の仕方です。

まあ、そのくらい悔しかったということではあるようですが…。


花子さんは”へそ曲がり”と言いたかったのに、”角曲がり”と言ってしまったということなのです。

ここへ来て、やっと花子さんの言いたかったことがわかった僕。

苦笑するしかありません。

僕 「あはは…」

花子さん 「あっ! またそうやって呆れてるんですか。はぁ、もう、角もおへそも似たようなものなんです!」

とのことで、かなり悔しそうにしていた花子さんでした。



でも、その日の寝る前。

ベッドに入ってから、花子さんが、

花子さん 「私、思うんですけれど、小太郎さんのおへそから角が生えたら楽しそうですよね」

なんて、とんでもないことを言って笑っておりました…。

ゲームには勝ちましたが、なんか負けた気がしました。

僕は、へそから角が生えても全く楽しくないので、それだけは勘弁してください。





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【2008/07/05 09:29】 | 差を埋めがたき日常 | トラックバック(0) | コメント(3) | page top↑
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コメント
楽しそうですね^^
なんだか2人楽しそうな会話ですね^^

見てて心がほんわかしてくる感じです。

介護関係の仕事をしてるのですがなんだかこのゲーム、レクで使えそうww

いいレクネタ有難うございます^^

けど・・・自分の相方さんのへそから角って・・・なかなかユニークな発想ですね^^
【2008/07/05 22:24】 URL | neith [ 編集] | page top↑
小太郎サンの角
そういう意味だったんですね!角あったらですね(笑)小太郎サンは冷静沈着ですよねー。ついのってしまいそうなものなのに…花子サンの次の挑戦が楽しみですね(^O^)
【2008/07/06 01:22】 URL | びびっと [ 編集] | page top↑
>neithさん
こんなことばっかりやっていて、あまり大人のカップルっぽいことって少ない僕らですので、いいのでしょうかね…(笑)

介護のときのゲームにとは、それほどすごいことでもないんですけれども、僕らの変な遊びをお役立てていただけるなら光栄です。

へそから角は…。僕もああいう発想がどこからくるのか、本当に不思議です。


>びびっとさん
角があったら、僕の場合、ひねくれてて、ものすごく曲がってるんだそうです(笑)

花子さんとのゲームは、ブログですと馬鹿話っぽく書いてありますが、結構僕のほうも真剣でして、花子さんが何を狙っているのか?というのはかなり考えながらやってます。これでも、負けず嫌いなんです。
【2008/07/07 13:03】 URL | 小太郎 [ 編集] | page top↑
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