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第107話 元気な女性たち
【カテゴリ:見えない行先 】   



イベントが始まって、ちょうど半分ほど、お昼過ぎ頃に、僕のブースに来客がありました。

それは、村上さんと石田さんでした。

僕らが県のイベントでブース展示をしているということは、他の補助金仲間も知っていましたから、

誰かがくるかもしれないというのは、予想していたことでしたが、村上さんと石田さんが来るは思ってもいませんでした。

村上さんと石田さん 「こんにちは〜」

元気な二人に声をかけられて、かなりびっくりしたのでした。

声をかけられるまでは気がついていませんでしたので。

それに、二人とも、僕の県とは結構遠くに住んでいる方々だったので、まさかこのイベントのために来るとは思っていませんでした。

そういう意味でも驚きました。

僕 「あ、どうも、こんにちは…」

村上さん 「イベントに出てるって聞いたので、来ちゃいましたよ」

僕 「ありがとうございます」

石田さん 「他の人も、何人か来るって言ってましたけど、見かけました?」

僕 「いいえ、まだ見かけてないですけど…。そんなに何人も来るんですか?」

石田さん 「はい、連絡とったら、行くっていってた人、結構いましたよ」

僕 「そうですか…」

僕としては、こないで欲しいと思っていたわけですから、まだ来るかもしれないという情報は、あまりありがたくなかったのでした。でも、そんな気持ちを表に出さないようにして、二人とはお話をしておりました。

村上さん 「またイベントに出られるなんていいですね」

石田さん 「それに、ブース広くなってますし」

なんて、イベントでアピール出来る機会が多くなったことを羨ましいと言っておりました。それに関しては僕も同じ気持でしたので、

僕 「そうですね。良かったです」

と、同意しました。

また、石田さん達とは、東京のイベントのあとの話もしたのでした。

というのは、興味を持って連絡をとってきた企業などがあったかどうかなど、そういうことを話しました。

やはり石田さん達のところにも連絡は来ていたそうです。

でも、そこから企業との提携や何らかの発展的は話というのは無く、結局どんどん連絡が途絶えていったという、僕と同じような過程になったと言っていました。

石田さん 「まあ、こんなもんですよ」

村上さん 「すぐにそういうのが見つかる方が、逆にすごすぎますって」

なんて感じで、石田さんも、村上さんも笑っていました。

僕は、そのことについてかなり深刻に考えて悩んだりして暗い気持ちになっていたのに、二人はそういうこともなく、冷静に受け止めているということに、なんだかすごくメンタリティの違いを感じで、ちょっと凹みました。

その後、多少雑談のようなことを話してから、村上さんと石田さんは、他の補助金仲間のブースの方にも顔を出しに行きました。

そして、全部回ってしまうと、最後に、またやってきて、

村上さんと石田さん 「それじゃ、また次の報告会で!」

と、やっぱり元気に言い残して帰っていったのでした。

このお二人とは、東京のイベントのときのお酒事件以来、よく話をするようになりましたが、いつも僕よりも、まっすぐに補助金の趣旨に則って活動をしている姿には、正直頭が下がりました。

その頃、女性とたまにでも話をするといえば、このお二人か、花子さんくらいでしたが、そのどちらも、快活で、目的に向かって一直線に頑張っているように思えて、その頃、色々なことをややこしく考えていた僕にとっては、とても羨ましい存在だったのでした。




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【2010/11/19 21:56】 | 見えない行先 | トラックバック(0) | コメント(4) | page top↑
第106話 地元でのイベント
【カテゴリ:見えない行先 】   



僕の地元の県のイベントには、僕の他にも、同じ補助金を貰っている同県の人も参加していて、その人達とも準備の時に話す機会がありました。

とは言っても、僕は相変わらず同じ補助金仲間と話をするのが苦手だったので、会話の中でも逃げ腰だったのですが、

そんな話の中で、他の補助金仲間(つまり別の都道府県の人)にも、今回僕らがこのイベントに参加するという話が伝わっているという事を聞きました。

僕に林さんを紹介した加賀さんというのが、補助金を出している団体のまとめ役というかお世話係だったのですが、その方が他の補助金仲間にも話をしたとのことでした。

それは、とにかく機会があれば積極的にイベントなどに参加するようにという意味で引き合いに出したということだったらしいのですが、

僕にしてみると、もしかしたら、補助金仲間がこのイベント会場に来てしまうのではないかと、そんな心配をするに至っていました。

基本的に僕は、補助金仲間と話をするのが苦手でしたので、そういうことにならなければいいなと思っていたのでした。

と、こんなことを思いつつ、僕はイベントに臨みました。

イベントは朝から夕方まで。

日曜日でしたから、来客者は、スーツ姿の人と、普段着姿の人が半々といった感じでした。

また、食品関係の試食などもあるので、主婦のように見える方も結構来ていました。

それから一つのブースにとどまって長話をしていく人を多く見かけました。

ブースを出している会社と取引があるとか、友達だとか、そういう顔見知りということで顔を出しているという人も結構見かけまして、

商談をするというよりも、知り合いの晴れの舞台を見るために、見学の意味でやってきた人なんかもいて、東京でのイベントとはまた違った雰囲気だったのでした。

ある意味、アットホームな感じです。

そんな中、僕には取引のある会社があるというわけでもないので、ブースは閑散としていた時間が長かったように思います。

また、誰かが通りかかっても、ちょっと見ていくだけで、パンフレットをつかんで去ってしまうとか、

食品関係の新製品の試食に来たような皆さんは、パソコンがあるというだけで寄って、「このパソコンでインターネット出来るの?」とか、

僕のシステムへの興味とは全く別の意味で、ブースに寄っていく人もいたりしました。

ただ、何人かですが、僕のシステムについてかなり突っ込んだ話をしていった人がいました。

本当に興味を持ってくれて、細かいところまで話をしたので、30分近くも居た人も中にはいました。

パンフレットはもちろんですが、名刺交換もして、それなりに手応えを感じたのでした。

またそういう人は、僕のブースだけではなく、他の補助金仲間のブースでも、かなり長居をして、僕のところと同じように、色々と話しをしていました。

IT関係のことにかなり興味を持った人なのだろうなと、その時は思ってみていました。

そういう人が何人かいてくれたというのが、僕にとっては救いだったように思います。

やっぱり、よく見ていってくれる人というのは、僕の作ったシステムなり、制作者の僕の能力なりに、それなりに興味を持った人だということはわかりますので、

県の中からでもいいですから、僕の就職につながるようなことが出てくればいいなと思っていました。

なので、そういう人には、必死でアピールしていたように思います。

とは言っても、基本的に口下手な僕なので、アピールが上手かったとは、言いがたいとは思いますが。

とにかく就職したいという気持ちが全面にでていたのは確かです。

なので、今考えてみると、もしかしたら、少し的の外れたことも言っていたのかも知れない、なんて思います。

システムの説明から外れて、僕自身のことを多く話したような記憶があります。

でも、それほど必死だったのでした。

このイベントのあとには、別のイベントの予定はないわけです。

僕のシステムや僕自身を売り込むチャンスは、もう無いと思っていいわけです。

なので、本当にここが勝負どころと思って、本気で話をしていたのでした。




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【2010/10/20 12:36】 | 見えない行先 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
第105話 地元でのイベントの準備
【カテゴリ:見えない行先 】   


僕の地元の県でのイベント展示は、東京での展示会から、ほぼ1ヶ月後のことでした。5月も終わりに近い頃です。

結局、僕は東京でのイベントが終わってから1ヶ月間、県のイベントの準備をしていたことになります。

といっても、東京のイベントのためにかなり綿密に準備をしてありましたから、それを確認すると言うことと、

ブースの大きさが4倍くらいになりますので、展示するものを増やすという作業が主でした。

それも、毎日、朝から晩まで、かなり根を詰めてやっていましたので、作業自体は同じことの確認というのが多かったように思います。

でも、そういう仕事に没頭していないと、暗いことや、後ろ向きなことを考えてしまう自分がいるので、やる事をなんとか見つけてごまかしていたところがあったように思います。

なので、あまり明るい感じで仕事をしていたと言うわけではありません。その証拠に、その時期、かなり痩せたりしておりましたので。

そんな感じで1ヶ月が過ぎ、ついに県でのイベントの前日になりました。

県のイベントは一日だけで、東京でのイベントと同じように、前日に準備日が設けてありました。

僕は、用意したものを持ってイベント会場に行きました。

その時は東京ではないので、イベントで飾るためのパネルを発送するとか、そういうことはしなくてもよく、

すべての荷物を自分の車にのせて、直接運びこむことができました。

近くでイベントが出来るということで、余計な手続きも無くてすごく楽に感じました。

そして会場につくと、やっぱり東京でのイベントと色々なところが違っていました。

まずは、出品している企業ですが、東京のイベントの時にはIT関係のみでしたが、地元のイベントでは、電子部品とか、機械関係はもとより、食品(加工)なんかもありました。

本当に雑多な企業がブースを出していました。県の若手の経営者などによる、新しい産業の振興というのがそのイベントの趣旨でしたので、そういうことになっていたのでした。

また、会場の大きさですが、大きめの中学校の体育館程度と思っていただければと思います。

東京のイベント会場とは雲泥の差です。

搬入口もかなり狭いので、大きなものを搬入する機械関係のブースの人とかはかなり苦労していたように見受けられました。

東京のイベントでは、イベント屋さんというか、専門にブースを組み立てたり撤去したりするような業者の人達が大きなブースは作ったりしていましたが、

見たところ、そういう様子はほとんどなく、どの企業も自分たちでブースの準備をするということで、その点は僕と同じでした。

ただ、やっぱりそれなりに大きな企業というのもありまして、そういうところはかなりの人手を出して、ブースを作っておりました。

そんな中、僕はやっぱり一人でブース作りをしました。

といっても、かなり簡単にできてしまいましたが…。

商談用の椅子やテーブルは、頼んでおいたものが、すでに僕のブースの場所に用意されていましたので、それらの準備の必要はなし。

なので、すでに出来上がっている説明用パネルを4枚ほど壁に貼りつけて、デモができるパソコンを設置し、印刷会社に頼んであったパンフレットを置くだけでした。

東京のイベントの時も早かったですが、この時もやっぱり早くて、30分くらいでブースは完成してしまったのでした。

途中、僕をこのイベントに誘ってくださった林さんがやってきて、なにか手伝うことはないか?と声をかけてくださいましたが、それにお願いすることも無く、準備は万端整ったのでした。




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【2010/09/16 16:45】 | 見えない行先 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
ご質問について
【カテゴリ:いろいろ 】   




今日、2つ目の更新です。

先程、奥様対決の行方(後編)はアップしましたので、もしよければ読んでください。


二つめの更新は何か?といいますと、ご質問にお答えするということで。

更新ペースがかなり遅い理由は前にも書きましたので、ここには書きませんけれども、コメント欄でもご質問を頂いていますし、メールで頂くご質問などもたまってしまいまして。

今回は、それにお答えして、お返事に変えさせていただこうかと。

一応、個々にお返事したほうが良いと思ったメールには、先程、お返事書きましたので、メールにお返事が帰っていない方の分は、このエントリーでお答えするということにします。

すいません、全ての方のメールにお返事かけなくて。


まず、一つめのご質問ですが、コメント欄にもありましたが、今でも花子さんは僕に敬語で話をしているのか?というものです。

答えを先に書きますと、YESです。

今でも付き合っていた時と同じように、花子さんは僕には敬語で話をします。

このご質問、実は一番多かったですね。

なので、夫婦なのに片方が敬語を使っているのはちょっと違和感があると思われる方が多いのかなぁと思いました。

というか、僕も夫婦になったら、敬語じゃなくて普通に話をするもんだと思っていましたからね。

結婚したときに、この敬語のことは花子さんとも話をしたのですが、結局そのまま行くということになりました。

この辺の事情は、そのうち時間ができたら、また詳しくエントリーにしてもいいかなぁなんて思っていますが、とりあえず、二人で話をしてこういう事になっています。

いつまでもこのままなのかどうかはわかりませんが、とりあえず今のところは花子さんは敬語です。



二つめのご質問ですが、お財布(家計)はどちらが握っているのですか?とか、僕はお小遣い制ですか?とか、そういう夫婦でのお金関係のものです。

これは、基本的に花子さんが主導権を持ってます。

というか、これは普段、家のことでお金を使う機会が多いのは花子さんなので、彼女に任せる方が合理的ということで、僕は特に異論なく、任せてしまっています。

だからといって、何も気にして無いとか、任せっぱなしで放置しているとか、そう言うことでもなく、何かあれば二人でちゃんと話しあってやっています。

この辺りは多分、多くのご夫婦と同じなんじゃないかと思いますが。

お小遣い制かどうか?ということですが、お小遣い制って、毎月決まった額を僕が花子さんから支給されるっていうイメージなんですよね?

だとすれば違うかなぁと思います。

実は、お小遣い制にしてみようか?といって、花子さんに僕の給料を一旦全部預けて、そこからもらうという形にした時期もあったんですが、「なんだかしっくりこないです」と花子さんがいうので、今は、別の方法にしています。

僕と花子さんで、給料から一定金額を家計に入れて、残りは二人とも独立して使うということにしてあります。

とはいっても、僕の給料はほぼ一定ですし、そこから一定金額を家計に入れたら、残る金額も大体一定なんですけどね…。

金額的には決まってるようなものなので、お小遣い制と何が違うのか、よくわかりませんが、花子さんが言うには、「気持ちが違う」ということらしいのでこういう事になっています。



三つ目のご質問ですが、子供はまだですか?とのことで、これも結構頂きました。

答えを書きますと、子供はまだです。それに、僕の中の気持ちとして、焦っている部分もありません。

それこそ授かりものだと思っていますので。



最後のご質問ですが、結婚生活は幸せですか?というものですが…。

あはは…。

なんだか、こういう事を書くのが照れくさいですが。

僕は幸せに思って毎日過ごしています。

二人のギャップってまだまだありまして、そこから来る様々な出来事は、夫婦になっても結構ありましたので、それで色々と考えることも多かったですが、

今のところ、決定的な亀裂になるような事件も起きていませんし、毎日楽しく暮らしています。

これも、花子さんのおかげだと思いますので、そういう意味でも感謝しているところです。



ということで、メールでお返ししたものも含めて、ご質問には、これで全部答えたかと思います。

かなり前のメールに書かれていたこともありますので、もう見ていない方もいるのかもしれませんが、なんだかすいません。

それから、どうしてもお答えできないご質問もありまして、それは申し訳ないです。一応、プライベートなことで、無理なものもありましたので、それにはお答えしてないです。


次の更新の時には、花子さんと付き合うまでの話の続きを書こうかなぁと思っていますが、なんとか早めに書きたいものです。




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【2010/09/02 13:11】 | いろいろ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
奥様対決の行方(後編)
【カテゴリ:差を埋めがたき日常 】   


前回の続きです。



花子さんと、花子さんの親友の美紀さんがやっている”奥様対決”。

それに負けた花子さん。

その罰ゲームが、ご飯の後に待っているとの事。

”奥様対決”という妙なゲーム自体、僕には、イマイチ意味がわからなかったのですが、

それには罰ゲームまで存在し、しかも、美紀さんが見ていないところで実行される。

というか、なんで僕のいるところで実行されるのか、全く意味不明なことになっておりまして。

だから、僕はご飯を食べ終わるのが、なんだが怖くなってきたのでした。

でも、結構な早食いである僕。

みるみるうちにご飯がなくなり、結局たいして時間を稼ぐこともなく、ご飯を食べ終えたのでした。

そして、花子さんは何事も無いような顔をして、食後のお茶を入れてくれまして、それを飲みながら、一息つき、食事の後片付けも終わり…。

ついに、”奥様対決”の罰ゲームの時間が来てしまったのでした。

まずは、二人でリビングに移動しまして。

花子さんが、つけていたエプロンを取りました。

すると、前編の最後のほうで書きましたが、ブラウスに、膝くらいのスカートに、薄手の黒のストッキングという姿になったわけです。

そして、

花子さん 「小太郎さんにも、お手伝いしていただきたいんです」

なんていいだしましてね。

罰ゲーム、僕も参加なんですか…。

もう、明らかによくわからない、”奥様対決”です。

だいたい、僕、奥さんじゃないし…。

それなのに、参加ですか…。

そうですか…。

ということで、せっかく?なので、参加させていただくことに。

僕 「何を手伝えばいいの?」

すると花子さんは、自分の携帯電話を持ってきて、僕に渡しながら、

花子さん 「これで証拠写真を撮ってください。お願いします」

といわれました。

僕 「うん、いいけど…。どういうことなのか、説明してくれる?」

花子さん 「はい。実は、私が負けたのは、美紀ちゃんが知ってるのに、私にはわからない話があったんです」

僕 「うん」

花子さん 「小太郎さん、ご存知ですか? ”絶対領域”って。私、それがわからなくて負けたんですよ」

僕 「”絶対領域”? なんか難しい話?」

見事な理系の僕としては、こういう単語を聞くと、すぐに理系の何かに結び付けてしまうわけでして…。

わかりませんでした。

花子さん 「私も、最初そう思ったんです。科学かなんかの話だと思って。でも、全然違ってて…。でも、美紀ちゃんは、最近流行ってて、誰でも知ってるんだって言うんです」

僕 「へぇ。そうなんだ。で、結局、それってなんなの?」

花子さん 「はい。今から”絶対領域”を私がやりますから、その証拠写真を美紀ちゃんに送るのが罰ゲームなんです」

僕 「”絶対領域”をやるって? なんか、意味がわからないんだけど…」

このとき、僕はまだ、科学か何かの領域だと思っていたのでした。

だから、それを”やる”という花子さんの言っている意味がわかりませんでした。

で、花子さんが、

花子さん 「”絶対領域”って、こういうことなんだそうです」

といって、スカートの腰の部分を掴むと、そのまま上に引き上げたのでした…。

僕 「…」

いきなり何をするのかと思いましてね。

こんなにびっくりしたのは、久しぶりです。

そして、見えたのは、花子さんの太もも。

要するに、花子さんが履いていたと僕が思っていたのは、ストッキングではなく、膝小僧までが隠れる長さの靴下。

そして、スカートを持ち上げたので、スカートのすそが、膝小僧よりも上に来て、何もはいてない太ももが見えたというわけです。

その唐突な行動に、かなりびっくりして、しばらく何もいえませんでした。

そこに花子さんが説明をしてくれます。

花子さん 「この、太もものところが”絶対領域”なんだそうです」

とのこと。しかも、その部分をわざわざ指差したりしながら…。

花子さんはかなり一生懸命に説明してくれました。

僕 「…」

一応、夫婦生活してるので、花子さんの太ももを見たことはありますが、こうして見せられると、かなり恥ずかしいんですが…。

これは、花子さんではなく、もはや、僕に対する罰ゲームなんじゃないのか?と思ったくらいです。

そして、

花子さん 「小太郎さん、すみませんが、写真、お願いします」

花子さんはあくまでも冷静です。

ということで、僕は花子さんが絶対領域を作っている写真を、彼女の携帯で撮りまして。

写真を撮るとなると、花子さん、罰ゲームなのに、なぜか楽しそうでして、ニコニコしながら、腰に手を当てたりして、ポーズまでとっておりましてね。

しかも、嬉々として、美紀さんにメールをして楽しんでおりました。

やっぱり、これは僕に対する罰ゲームなんだろうなぁ…。


ということで、世にも恐ろしいゲーム、”奥様対決”。

美紀さんの旦那さんには申し訳ないですが、次回があるなら、花子さん、絶対に負けないで欲しいものです。


ちなみに、この話をなぜ書いたかというと、会社で、僕の後輩が、”絶対領域”のお話などを、お昼休みにしておりましたので、それで思い出した話なのです。

その後輩は美少女フィギュアでその部分が如何に重要なのか?というのを力説してくれたのですが、僕にはいまいち、その重要度がわからず…。

でも、そんなことを、実際の人間でやってくれる花子さん。自分の奥さんがそんなことをしてくれるのだということは小心者の僕の口からは絶対に後輩には言えなかったのでした…。






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【2010/09/02 12:48】 | 差を埋めがたき日常 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
奥様対決の行方(中編)
【カテゴリ:差を埋めがたき日常 】   




前回の続きです。


僕は、花子さんに迎えられ、家に入りまして。

手を洗って、着替えをしてから、食卓に着きました。

いつものように、花子さんの料理が並んでいます。

本当は喜ぶべきところなのですが、その日はせっかく美紀さんと会うのだから、夕飯くらい、一緒に食べてくればよかったのにと、やっぱり思いました。

なので、

僕 「もっと、ゆっくりしてきても良かったんだよ。仕事も忙しいし、たまにしか会えないんだから」

と言ったのですが、

花子さん 「私は美紀ちゃんの友達の前に、小太郎さんの奥さんですから。プライオリティ(優先順位)は小太郎さんが一番上です」

と、びしっと言われてしまいましてね。

そういってくれるのは、僕として嬉しいことは嬉しかったんですが、そんなに最初から真面目に奥さんをやっていたら、疲れちゃうんじゃないかと、僕としては心配だったりしました。

なので、

僕 「また、時間を見つけて、遊びに行っておいでよ」

といいました。

花子さん 「はい。ありがとうございます。あ、それから、これは私の気持ちですから。小太郎さんにも、外でのお友達との付き合いを減らして欲しいって言う意味ではないですから」

僕 「うん。わかった。だから、俺も気兼ねなく遊びに行けるように、花子さんもちゃんと行かないとダメだよ」

花子さん 「はい」

なんてことを一通り話し、次に、美紀さんの新居のことなども聞きました。

僕と同じ位の歳で、すでに土地つき一軒家を都内に建てちゃってる美紀さんの旦那さんというのも、やっぱりすごい人なわけでして…。

そのことに、僕はかなり驚きましたが、花子さんが全く驚いていなくて、さらっと話をしているところにも密かに驚いていたりしまして…。

結婚しても、やっぱり僕らの驚きどころは違うのでした…。

まあ、そうはいっても、僕もこの歳でローンもなしに都内のマンションに住んでたりするわけですから、置かれた状況だけから見れば、驚くところじゃないだろうと言われそうな気はしますけれども、

それでもやっぱり、庶民感覚が抜けない僕、またマンションももともとは花子さんのものだったわけで、それに関して特別なことをしていない僕としては、こういう話には、やっぱり驚いてしまうわけです。

付き合ってるときからそうでしたが、結婚したら、自分が当事者になっているので、さらにややこしい気がしてきております…。

と、まあ、僕にはこういう違和感があったりと、また色々と考えるところは多いわけですが、それはひとまず置いておきまして、

花子さんに、美紀さんの結婚生活だとか、主婦話をいろいろと聞いたりしておりました。

ですが、僕として、一番気になっていたのが、”奥様対決”というなにやら良くわからない対決のこと。

なので、

僕 「ところでさ、奥様対決ってなに?」

と、ご飯を食べながら聞いたわけです。

すると、花子さんは、

花子さん 「それはもちろん、どっちがいい奥さんか?という対決ですよ」

と言いました。

ですが、多分、僕にとっては花子さんが一番良い奥さんで、美紀さんの旦那さんにとっては、美紀さんが一番良い奥さんなのだと思うのですよね。

どうやって対決するつもりなのか?やっぱり良くわからないのでした。

僕 「どうやって比べるの?」

花子さん 「色々な知識です」

僕 「へぇ。じゃあ、家のこととか?そういう話?」

花子さん 「いいえ、そういうことではないんですよ」

僕 「じゃあ、なに?」

花子さん 「帰ってきた旦那さんを、どんな話題で盛り上げるか?という話題の豊富さの対決です」

僕 「…」

正直、なんじゃそりゃって言いかけました。

やっぱり、結婚したとしても、お嬢様が二人も揃うと、常人には理解しがたい、恐ろしいことになるわけです。

でも、まあ、それは今までにも何回もあったことなので、僕はこれ以上突っ込まないようにしようと思いましてね。

とりあえず、勝敗だけ、聞いてみることに。

僕 「で、どっちが勝ったの?」

と聞きましたら、花子さん、突然、ため息をつきまして。

花子さん 「はぁ…。私、負けたんですよ」

とのこと。どうやって勝敗がついたのかは僕にはおそらく理解できないと思われたので、まあ、それは置いておきまして。

僕 「そっか。残念だったね。まあ、また今度、遊びに行くとか、うちに呼ぶとかして、勝てばいいんじゃない?」

と、なにやら凹んでいる花子さんに、言ったんです。

花子さん 「それもそうですよね。次、頑張ります!」

ということで、その場はなんとか乗り切ったと思ったんですが…。

花子さん 「あ、そういえば、私、罰ゲームをする予定だったんですよ」

なんて、唐突に言い出しましてね。

僕 「えっ! 罰ゲーム? 奥様対決って、負けると罰ゲームあるの?」

花子さん 「はい」

と、こともなげに頷く花子さん。

しかも、

花子さん 「ご飯食べ終わったら、罰ゲームしますね」

なんていうわけです。

罰ゲームなのに、何で美紀さんのいないところでやるんだ?

もう、僕には完全に理解不能なゲーム、”奥様対決”。

なんだか、ご飯を食べ終わるのが怖くなってきたのでした。


ということで、次回に続きます。





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【2010/08/11 20:10】 | 差を埋めがたき日常 | トラックバック(0) | コメント(4) | page top↑
奥様対決の行方(前編)
【カテゴリ:差を埋めがたき日常 】   



去年のある日のこと。結婚して2ヶ月くらい経った頃でしょうか。

やっと生活も落ち着いてきた頃のことです。

今更な話なんですが、今でもよく覚えてることでして、

今日、ちょっとそれと似たような話題を同僚としたので、それで思い出して書いております。


その日、花子さんは休みで、僕は会社に出る日。

朝に、花子さんが、

花子さん 「今日、昼過ぎくらいになると思いますけれど、美紀ちゃんちに行ってきてもいいですか?」

と僕に聞くので、

僕 「いいよ。会うの久しぶりだよね。ゆっくり話してきたら?」

という会話をしました。

美紀さんというのは、たびたびこのブログにも出てくる花子さんの親友の、これまたお嬢様で、

ご本人はツッコミであり、世間知らずな花子さんに色々と教えてあげるのが、自分の使命だ、などととおっしゃっているのですが、

僕にすると、美紀さんも、明らかにボケなんじゃないのか?と疑ってしまう女性なのです。

まあ、美紀さんも、このブログを見ているそうなので、その辺りは適当にぼかしておきますが…。

それで、実を言いますと、その美紀さん、彼氏が居たのですが、その彼氏と、僕らよりも一足先に結婚しておりましてね。

お互いに結婚の前後には準備だとか引越しだとか、美紀さんは仕事をやめるだとか、そういう諸々の忙しさがあったりして、

花子さんと美紀さんは、しばらく会ってゆっくり話をするということもなかったようなのです。

なので、その日に会うというのが、お互いに結婚後、初めてだったのでした。

花子さんが休みということで、主婦になった美紀さんに会いに、彼女の新居に行ってくるということなわけです。

花子さん 「小太郎さんが帰るまでにはちゃんと戻りますから」

僕 「別にいいよ。夕飯も一緒に食べてきたら?お互いに話すことたくさん有りそうだし」

花子さん 「小太郎さんのお夕飯、どうするんですか?」

僕 「外で食べてくるから」

花子さん 「うぅ…。また夫婦甲斐のないことを言って。絶対帰ってきますから!」

僕 「あ、いや、別に…そんなに気合入れなくても。ゆっくりしてくればいいのに…」

花子さん 「とにかく、お夕飯は、ちゃんと作って待ってますから。昼間だけ、行ってきます」

僕 「あ、うん、わかった。でも、長引いたらそれでもいいからね」

花子さん 「長引きません!」

ということで、まあ、その日の予定が決まったのですけれども、最後に花子さんが、

花子さん 「でも、ちゃんと、奥様対決には、勝ってきますから!」

と、なにやら楽しそうに意気込んでいたのでした…。

でも、いったい、奥様対決ってなんなんでしょうか?

良くわかりませんが、

その日、僕は会社へ、花子さんは奥様対決へ、というか美紀さんの家へと、向かったのでした。


そして、夜。

帰宅すると、やっぱり花子さんは先に帰っている様子。

部屋に明かりがついていましたので。

ありがたいことはありがたいんですが、せっかく久しぶりに会ったのだから、夜に二人でお酒でも飲んでくればいいのにって思ってたんですよね…。

なかなか、そういうことはできないと思っているみたいな花子さんです。

で、部屋の電気がついてるのがわかったので、僕はいつものようにチャイムを鳴らしました。

すると、花子さんが中から鍵を開けてくれます。

花子さん 「お帰りなさい。お疲れ様です」

と、これまたいつものように迎えてくれたんですが、花子さん、朝と格好が変わっておりまして。

まあ、彼女の場合、服が大量にありますので、着ているものが変わるのは特に驚かないんですが、

その日は、上はブラウス、下は膝くらい長さのスカートに薄手の黒のストッキングという姿をしておりました。

スカート好きな花子さんなので、その格好自体も別に驚かないんですが、

家の中なのに、黒いストッキングというのは、ちょっと暑そうだなぁとは思いました。

とはいっても、特別に変な格好でもないですから、僕は気にしたわけでもなく…。

でも、そういう格好をしていたということが、後で重要な話になるので、とりあえずそのことだけは覚えておいてください。

ということで、次回に続きます。





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【2010/07/21 19:32】 | 差を埋めがたき日常 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
かなり更新があいてしまいました…
【カテゴリ:いろいろ 】   




先ほど、第104話をアップしました。もしも良ければ読んでやってください。

今回、前回の更新から2ヶ月経っちゃってますね…。

見に来てくださる方には、本当に申し訳なく思っております。

言い訳になってしまいますが、僕の仕事がパソコンの前でのプログラミングや、仕様関連の話ではなく、

色々なことをまとめる役目だったりとか、外での折衝だったりとか、そういうことになり、

さらには、中国に出張する機会も増えて、ついに先日は3週間も中国にいたりとか、そういうことになりまして、ブログを書く時間がかなり減りました。

まあ、仕事の休み時間に書いてたのが、良かったのか?というと、それもどうかとは思いますので、最近は真面目に仕事をしていると言うことで、お許しいただければと思います。

そんな感じで、超スローペースにはなっていますし、コメントへのお返事もかなり遅れておりますが、放置したとか、やめたわけではないので、じっくりお付き合いいただけると嬉しく思います。


それから、いくつかご質問をいただいておりました。こちらでお返事に変えさせていただきます。


まず、一つ目のご質問は、第95話で、花子さんが「うちにいらしたときも、その後お会いしてからも、普通に飲まれてましたから、小太郎さん、お酒がお好きなんだと思っていました」って言っていることについて、僕がランチデートの時にもお酒を飲んでいたのでしょうか?というご質問でした。なんだか、僕らしくないとのことで。

お酒に関しては僕は好きなんです。なので、その後に支障無い限りは少し飲むこともありました。もちろん、車の運転があるとか、その後、何かで誰かと会うとか、そういう時には飲んでいませんが、そういうことがなければ、ランチデートの時でも、少し飲んでいました。例えば、第26話に書いた時みたいに、僕のほうにお祝い?みたいなことがあると、花子さんが飲んだらどうですかと、勧めてくれたので、それで飲むという感じでしたね。ブログにはそこまで細かく書いてないのですが、飲んでたことはあります。ただ、僕はお酒は好きなくせに、かなり弱いので、本当にいつも少量ですし、飲まないことの方が多かったのは確かです。


次に、今でも花子さんはドコモダケが好きなのでしょうか?というご質問ですが…。
大好きです。前と変わらず好きなので、家にもドコモダケグッズを飾って喜んでいます。そういえば、去年、あまり見たことの無いキノコが料理にでてきたのですが、「それは何?」って聞いたら、「ドコモダケの親戚になりたいキノコのはずです」と答えられて、「…」となりました。もちろん、最後は教えてくれましたが、会話の中にも唐突に出てくるので、未だにドコモダケ、油断なりません。


それから、できれば、もう少し頻繁に更新できないでしょうか?というご意見もいただいたのですが、それは、上で書きましたように、仕事がちょっと忙しく、またパソコンの前にいる時間も前よりも短くなってしまいましたので、なかなか出来なくて、これに関しては申し訳ないと思っております。それにしても、今回みたいに2ヶ月も開くのは何とかしたいと思いますが、あまり早く更新するというのは、現状では出来ないなぁと思います。


ご質問は、こんな感じでしょうか。もっと個人的なことでお答えできることは、メールに直接お返事していますので。たぶんこれで漏れはないと思いますが、もしも返事が無い!という方、いらっしゃいましたら、メールなりコメントなりいただければと思います。


本当に、かなり遅くなってしまって申し訳ないです。でも、こういうペースでしか出来ない現状がありますので、これでお付き合いいただけると助かります。





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【2010/06/14 17:40】 | いろいろ | トラックバック(0) | コメント(3) | page top↑
第104話 メールのやり取り
【カテゴリ:見えない行先 】   



僕の地元の県での産業振興イベントが近づいてきて、それに向けた準備をしていると、その世話役をしている、林さんから連絡がくるようになりました。

連絡といっても、イベントへの出展物の準備の進捗状況の確認だとか、ブースの大きさや、説明用パネル、商談用の椅子やテーブルなど、備品の調達の手配なんかメインで、事務的なことばかりでしたが。

でも、何かに向かって仕事をしているということは、どす黒いことを考えなくて済むので、その時の僕にとってはありがたい事でもありました。

地元の県のイベントでは、東京でのイベントよりも大きなブースを持つことができました。広さとしては4倍くらいになったと思います。

ブースの中に、ちょっとした机と椅子も用意されていて、そこで直接商談するようなスペースももらえることになっていました。

東京のイベントが、どちらかというと広く浅くアピールするものだとすれば、地元のイベントは、

じっくりと深く話をして実際の仕事につなげて行くという意味合いが強いもののように思え、

東京のイベントのあとでの問い合わせなどの様子から考えると、僕としては、その方がありがたいかもしれないと、思えるようにもなってきました。

そして、そのイベントに向けて、準備を進めるため、僕はやっぱり仕事部屋に篭り、とにかくそれだけを考えるようにして、ひたすら打ち込んでいました。

そうしないと、暗い気持ちがすぐに出てきてしまうからです。

なので、一日の仕事を終え、家に帰ると本当に疲れていて、倒れるように布団に横になるような毎日を続けていました。

そんな日々の中で、ある夜、僕の携帯電話にメールが着信していました。

最初は、イベントの世話役をしている林さんか、補助金仲間からかと思ったのですが、そうではなく、相手は花子さん。

その表示を見た瞬間に心臓がドキドキし始めました。

メールを読むまでに、本当に深呼吸してから読むような感じです。

今思うと、何をしていたのかと思いますが、やっぱり、花子さんからのメールというのは、僕にとっては、とても特別なものだったのでした。

メールを開くと、何気ない挨拶のようなことが書いてあったあとで、花子さんの近況が書いてありました。

4月、5月は、患者さんが多くなる時期なので忙しいとか、最近チャレンジした新しい料理のこととか、そういう何気ないことが自然に書いてありました。

そして、やっぱり新しいお店(もちろん食べ物屋です)ができたという話は必ず書いてありまして、それは花子さんらしいなと思ったのでした。

さらに、今度、東京に僕が行ったときには、一緒に行きましょうと書いていてくれたのが一番嬉しかったです。

僕が東京でのイベントの後に会って、一緒に、東京タワーに行ったり、天ぷらを食べたり、喫茶店に行ったりしたとき、最後はきちんと握手で分かれましたが、あとから考えると、僕はあまりちゃんと花子さんを満足させられなかったのではないか?なんてことが、心に浮かんできたりもしておりましたので。

悪いことを考えると、どこまでも悪い方に考えていくというのがあの頃の僕でした。

なので、また会いたいというメールが届いたことは、僕にとってはあれでも良かったんだと思わせてくれたのでした。

イベント後に、企業からの連絡が絶えていくなか、気分が落ち込んでいた僕には、本当に嬉しい刺激になったと思います。

それと、この花子さんのメールで一番印象的だったのは、「お店の偵察はしっかりしておきますから、お任せください!」と、意気込んでいたフレーズでした。

なんだか花子さんらしいなぁと思えて、また、僕にもそういうところを見せてくれるのが嬉しくて、とてもよく覚えています。

こんなメールをもらって、内心では本当に嬉しくて、仕方がなかったのですが、メールの返事を書くとなると、やっぱり僕は僕なのでして、

近況として、次の展示会に向けてまた仕事をしているというようなことを短く書いたと思います。

かなり、固いことばかりを書いてしまっていたように思います。

また、花子さんに心配をかけたくなかったので、東京のイベントのあとでの企業の反応があまり良くなかった事は伏せていました。

そういう風に、色々と気を使って書くから余計に、メールが固いことばかりになってしまっていたのかもしれません。

こんな感じで、花子さんとのメールのやり取りをしつつ、僕は県でのイベント展示に向けた準備を進めていたのでした。




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【2010/06/14 17:37】 | 見えない行先 | トラックバック(0) | コメント(3) | page top↑
第103話 東京でのイベントを終えて
【カテゴリ:見えない行先 】   




東京での展示会のイベントを終え、花子さんとの会食も楽しく終えて、家に帰った僕。

本来なら、大仕事を終えて、一息つくところなのだろうと思ったのですが、意外とそうでもなかったのでした。

東京での展示会で、沢山の人に僕が作っているシステムのパンフレットを配りました。

それに関する問合わせのメールや電話が、20件くらい来たのです。

僕は、もっと少ない数を予測していましたので、すこしびっくりしました。

でも、それらの問い合わせは、僕が望んでいたこととは少し違ったということにも、驚き、また結構落胆したのでした、

というのも、問い合わせの多くは、本当に問い合わせで、あの東京の会場で説明しきれていなかった部分や、疑問点に関する質問など、技術的な事が多かったということです。

もちろん、そういう質問があるのは覚悟していましたが、僕としての狙いは、ああいうシステムを作ることのできる僕自身を売り込み、就職に繋げたかった訳ですから、

ちょっと狙いが外れているわけです。

しかも、技術的なことを聞きたいということで、質問するばかりではなく、僕の作ったシステムのプログラム自体を渡して見せて欲しいとか、そういう無茶なことをいう人まで出てきました。

プログラムを渡してしまったら、僕が作ったものはそのまま相手が作ったものになってしまう事になりますから、そんなこと、できるわけが無いのですが、それを平気で言ってくる人とかもいました。

僕は、就職試験に落ち続けたことで、世間というか、社会一般に対して、多分普通の人よりも多くの不信感とか、そういうものを持ち合わせていたと思いますが、

その部分があからさまに刺激されるような出来事でもあり、問い合わせや、質問への対応というのは、僕が予想した以上に疲れるものでした。

ただ、そんな中にも、僕の意図に沿った話をしてくれるところもありました。

問い合わせの中で、「そのシステムごと、君を雇えたらいいのに」とまで言ってくれた方が一人だけいました。

でも、その話は、それ以上の進展はなく、結局流れてしまったのですが、そういう風に思ってくれる人がいたということが、少し励みにもなりました。

こんな感じで、一回の展示で、かなり多くの反応を得ることはできたのですが、そこから仕事につながるような事に発展するものはなく、

また、補助金本来の目的である、起業や業務提携という形での申し出というのも、良い話はなかったのでした。

興味は持ってもらえても、そこにお金がかかるとか、リスクが有るとか、そういうことになると、企業は真剣に検討するし、いきなり態度が硬化するのがよくわかりました。

たった一人の人間が作ったシステムを、そう簡単には、採用する方向には行かないということを思い知らされる出来事でもありました。

僕は、始まる前、この展示会にそれほど多くを期待しないようにしていたのですが、それでもパンフレットを、思いのほかたくさんの人に配ることができたので、少し期待してしまったところがあったようです。

なので、問い合わせの話が、ひとつ途切れ、ふたつ途切れ、みっつ途切れ、と、どんどん連絡がなくなっていく状況に、かなり凹まされていました。

そして、最後の連絡もなくなったとき、あの、就職試験を落ち続けていたときの虚しさや、孤独感が、また襲ってきたのでした。

そして、社会を憎むような気持ちが心の底に暗く澱んでいるのが分かりました。

それは、補助金のシステム開発をとにかく忙しくやっていて、就職試験もそれほど受けに行かなかった時期が続きましたから、しばらくの間、考えないようにして、しまい込んでいた僕の本当の気持ちでした。

それが、この出来事に刺激されて、久しぶりに僕の心の中で鎌首を持ち上げてきたのでした。

こんな社会は壊れてしまえ!と、本気で考えている自分がいました。

あんなに頑張って作ったのに、それでも認めてくれる人は居ない。

そんな人達なら滅びてしまえと、やっぱり本気で思うのです。

このあたりは、そういうことを思ったことが無い方には、理解できない感情かもしれません。

こういう事を書くと、僕が危険な思想の持ち主だと思われるかもしれませんが、テロリストのやっていることが、まっとうな行為に思えて、日本でテロでも起きてくれないかと、思ったりします。

その頃の僕が、社会に絶望していたとまでは言わないのかもしれませんけれども、そう表現しても、差し支えないかもしれない気持ちになっていくわけです。

それに、怒りをぶつける特定の誰かや何かがあればまだ良かったのかもしれませんが、それもなく、社会全体に、ものすごく痛めつけられたと感じてしまうとき、僕の感情は、こういう風に動いていくのでした。

だから、ニュースを見ていたとき、人が死ぬようなニュースなんかがあると、ワクワクしたのを覚えています。

今の僕では考えられませんし、湧いてこない感情なのですが、実際に事故や何かで人が死に、それを取り巻いて泣いている人がテレビに映って居るのを見て、嬉しいと感じてしまっていました。

特に、社会的に地位のある人とか、認められ、成功している人とか、そういう人が死んだり、何かのスキャンダルに巻き込まれているを見ると嬉しくて仕方がありませんでした。

心が悪い方向に向くと、すべての判断が悪い方向に向くようになるのだと、今にしてみると思います。

ただ、一つだけその時期の自分について誇れるのは、自暴自棄になって犯罪を犯したりとか、犯罪までいかなくても、何か意地悪をしたりとか、他人に対してそういうことをしなかったことだけは、良かったなと思います。

もしもそういうことをしていたら、後からきっと後悔したと思いますので。


と、こんな感じで、頑張ったことが実を結ばなかった僕でしたが、ひとつだけ希望がありました。

というのは、展示会の会場で、僕の県の産業振興のためのイベントにブースを出すお誘いを、林さんから受けていたからです。

東京でのイベントほど大きくはないですが、それでもまだアピールするチャンスがあるということが、そのとき、唯一の救いでした。

なので、それに向けて、僕はまた仕事に時間を費やすことで、暗く澱んだ感情のことを考える時間を少なくしようとしていました。

その頃は、そうやってなんとか気持ちを保っていたのでした。





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【2010/04/13 14:10】 | 見えない行先 | トラックバック(0) | コメント(6) | page top↑
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